耳鳴りを感じるようになって、もうすぐ1年です。

head-phone

昨年、耳鼻科で内リンパ水腫と診断されました。

症状は、両耳の耳鳴りです。

その頃は仕事が急激に忙しくなり、
来る日も来る日も、終わりがなかなか見えない状況に、
朝から晩まで、休日もへとへとになりながら、
ひとり取り組む日々がしばらく続いていました。

健康にすごく自信があるという訳ではないけれど、
少しくらい忙しい日が続いたからと言って、
睡眠がとれれば大丈夫だと、そのくらいに思っていました。
毎日疲れているなぁという実感はあるけれど、
そのせいか横になればあっという間に寝付いているし、
それよりも何とか仕事をこなさなければという気持ちばかりで、とにかく必死でした。

『しーーん』という感覚

『劇場やコンサートホールなどで感じたことのある、開幕寸前のしーーんという、無音の時の感覚』

寝る前に横になり、このしーーんという音を聞きながら、
「私すごく疲れてるなぁ。」
「この”音”みたいなもの、きっと疲れてる証拠なんだろうなぁ。」

毎日心身ともに疲れ切って、あっという間に寝付いていましたから、
不眠でもないし、健康!!

そのくらいしか考えることが出来ず、
自分の耳に異変が起きているなど、全く思いもしませんでした。

日々の仕事を必死でこなさなければという思いが日増しに大きくなる中、
耳鳴りがしているという状態が長く続いていたのにもかかわらず、
このしーーんと聞こえる感じが“耳鳴り”なんだと気づくことも出来ずに、何日も過ぎていきました。

病院に行ってみようと思えるまで恐らく2か月くらい、なぜこんなに時間がかかったのか・・・
かかりつけの耳鼻科の先生の話を聞きながら、
もう少し早く受診していたらと、本当に悔しい気持ちでいっぱいになりました。

早い段階なら、内服薬でよくなる人もいるとのことでしたから。

もう治るのは難しいという段階まで、時間が過ぎているかもしれないけれど、
「内服薬を試してみますか?」との先生からのお話で、少しの間薬を飲んでみることにしました。

祈るような思いで数日服用しました。

ちょっと、煩わしいだけ・・・

しかし小さな期待もむなしく、数日後の検査でも良い変化がみられませんでした。

常に音を感じている状態です。

一応、セカンドオピニオンで大学病院でも受診しましたが、やはり同じ結果でした。

もうこの先、本当の静寂を聴くことは出来ない・・・

・・・でも、もうこの状態を受け入れるしかない。

命を奪われた訳ではないもの。

ちょっと、煩わしいだけだと。

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